災害支援ナースと専門看護師の違い

災害が起きた被災地において、災害看護を行うのが災害支援ナースです。被災地の病院や介護施設、避難所などで医療行為や看護を提供し、現地スタッフのサポートや被災者の健康レベルの維持を目的としています。看護職能団体の一員として活動し、看護支援は自己完結型を基本としているのが特徴です。災害が発生した3日後から活動が始まり、被災地やその他の地域から集められた看護師が災害看護を行います。被災地だけで看護師がまかなえる場合は被災地の看護師が、災害の規模が大きい場合は他県から看護師が派遣されるのです。各都道府県の看護師協会に登録することが条件で、特別な資格を持っていなくても実務経験が5年あれば参加できます。

専門看護師は公益社団法人日本看護協会に認定されている資格で、13個の特定分野を専門とする看護師です。ガン看護や精神看護、地域の看護や小児看護などさまざまな種類があります。ガン看護はガン患者の肉体的な苦痛だけでなく、精神的な苦痛の理解もします。生活水準の向上を目指し、レベルの高い看護をするのです。資格を取得することでより専門的な知識が増え、病院などの職場で人材育成にも携われます。大学院に2年間通って単位を取得し、認定試験を経て専門看護師になれるのです。しかし、看護師の資格を取得してからさらに学校に通うので、学費の確保や時間の融通が必要となります。実務経験が5年以上必要で、専門分野に関わったのが3年以上あれば試験に参加可能です。難易度が高く、取得してからも専門知識の研究を続けることが求められます。