病院支援も仕事の1つ

災害看護における仕事は、急性期のケアや処置だというイメージを持っている人も多いかもしれません。急性期のケアや処置も役割の一部ではありますが、求められることが多いのは病院支援です。災害によって被災者を含めた患者は増えますが、その患者に対応できるスタッフが不足しているケースが考えられます。この人手不足を補うために、災害支援ナースが派遣されるパターンが多いでしょう。

災害看護に求められるスキルとして、調整力が挙げられます。このスキルは適切な場所にスタッフを配置したい場面や業務の優先順位をつけたい場面、問題解決のために必要な相談役が誰かを考える場面などで役立つのです。調整力を持っていれば、災害によって混乱している状況を変えられる可能性も高まります。また、災害看護にはコミュニケーション力も求められているのが現状です。病院支援を目的に派遣された場合でも、接する相手は初対面であるケースが多いので、初めての人とでも臆することなく話せる必要があるでしょう。コミュニケーション力が高ければ、慣れない環境でもいい人間関係を築ける可能性が高く、仕事をスムーズに行えるというメリットもあります。コミュニケーション力があれば、被災者ともいい関係を築きやすいです。

そして、ストレスへの対応力も災害看護においては重要なスキルといえます。災害支援ナースとしての仕事は、長期間慣れない環境で過ごすことが多いのでストレスが溜まりやすいです。そのような状況でも、上手くストレスを解消できる方法を知っている人が災害看護に向いています。